全期/第1展示室


第1展示室フロアガイド


フロアガイドは印刷版をご用意しております。ご希望の方は受付にお申し出ください。


1.鋸山大仏(写生画)


題名:鋸山大仏(写生画)
サイズ:37.0×45.0cm
制作年:令和2年(2020)
鋸山美術館蔵
写生場所:鋸山 大仏広場

 大仏様の細部がよく見えるようにと思い、木々の葉が少ない真冬に取材しました。


2.薬師瑠璃光如来像


題名:薬師瑠璃光如来像
サイズ:72.7×100.0cm
制作年:令和5年(2023)
鋸山美術館蔵
取材場所:鋸山 大仏広場

 鋸山 日本寺様の広い境内にあります大仏広場には世界平和、万世太平を祈願された31.05mの「薬師瑠璃光如来像」様がひたすら静かでおっとりとした大きいお姿で台座に座っていらっしゃいます。
 ゆったりとして美しい切れ長の眼をされたお顔とお姿を崇敬の念を抱きながら何度も通い写生させていただきました。「天平の甍」などで有名な井上靖先生のお言葉に唐招提寺金堂におられる盧舎那仏座像様のことを「大きな宇宙の護符(おまもり)である」と表現されております。
 まさにその通りの薬師瑠璃光如来様です。是非描かせていただきたいという強い思いで令和2年の冬から取材を重ね、群青の夜空に月光に照らされ浮かび上がる「薬師瑠璃光如来像」を令和5年に完成いたしました。


3.眺


題名:眺
サイズ:175.0×215.0cm
制作年:平成30年(2018)
鋸山美術館蔵
取材場所:鋸山 山頂展望台

 取材をする時の楽しみのひとつが東京湾を臨む鋸山ロープウェーからのロケーションです。山頂駅まで片道約4 分間ですがゴンドラからの眺めはまさに絶景です。
 標高329 m の山頂にある展望台からピーヒョロロロロと風に乗り大空を優雅に飛ぶトンビ(鳶)を目で追いながら漁港に住む人々の息遣いが聞こえる金谷の町を見渡せます。
 東京湾や神奈川を経て古来より人々を魅了する霊峰富士に至る風景は言葉にならない美しさです。すべてを真っ赤に染める夕日の眺めは生涯忘れることができないほどです。
 その展望台から繰り返し取材して完成したのが再興第103回日本美術院展覧会「院展」に出品しました「眺」です。
 よく見るとどこかに鋸山美術館が入っています。是非見つけてみてください。


4.石切場の朝(写生画)


題名:石切場の朝(写生画)
サイズ:40.7×31.4cm
制作年:令和6年(2024)
鋸山美術館蔵
写生場所:鋸山 百尺観音前の広場

 百尺観音像を右手に見ながら地獄のぞきを仰ぎ見て写生しました。


5.石切場の朝(小下図)


題名:石切場の朝(小下図)
サイズ:28.0×24.0cm
制作年:令和6年(2024)
鋸山美術館蔵
取材場所:鋸山 百尺観音前の広場

 この小下図は百尺観音像を左手に見ながら観光名所の代名詞でもある地獄のぞきを背に制作しました。写生画とは反対側から描いた構図です。
 この場所では幾度も取材しておりますが、特に緑が鮮やかで清々しい印象を強く受けた6 月に訪れた際の印象を本画にしました。


6.石切場の朝


題名:石切場の朝
サイズ:215.0×175.0cm
制作年:令和6年(2024)
鋸山美術館蔵
取材場所:鋸山 百尺観音前の広場

 千葉県富津市にある鋸山の石切場を描かせていただきました。
 初夏の朝、ひんやり澄み切った空気がみずみずしい木々を包み、巨石を切り出した石切場の壮大な岩肌の間から太陽の光が射し込む神秘的な光景に出会い、是非とも描き残したいと思いました。


7.乾坤門(小下図)


題名:仁王門(小下図)
サイズ:23.0×23.0cm
制作年:令和5年(2023)
鋸山 日本寺蔵
取材場所:鋸山 日本寺 仁王門

 歴史を感じる森の中に美しい庭園が広がります。
 その石段の先に重厚ながらひっそりと静かにたたずむ仁王門に魅力を感じ、現在改築中ですが、以前の姿を残したいと気持ちから描かせていただきました。この小下図にはまだ本画はありませんが、良い絵になるよう思案しています。


8.海の町金谷


題名:海の町金谷
サイズ:60.6×72.7cm
制作年:平成30年(2018)
鋸山美術館蔵
取材場所:鋸山 山頂展望台

 ロープウェーで山頂まで上がり、展望台から眼下に広がる金谷の町全体をできる限り忠実に描きました。鋸山美術館も入っています。


9.無漏窟(写生画)


題名:無漏窟(写生画)
サイズ:31.4×40.7cm
制作年:令和6年(2024)
鋸山 日本寺蔵
写生場所:鋸山 千五百羅漢道、奥の院無漏窟


10.清光 奥の院無漏窟


題名:清光 奥の院無漏窟
サイズ:72.7×116.7cm
制作年:令和7年(2025)
鋸山 日本寺蔵
取材場所:鋸山 千五百羅漢道、奥の院無漏窟

 千五百羅漢道を歩くと四季を通した雄大な自然の美しさとともに畏怖の念を抱かずにはいられません。やさしい光が奥の院無漏窟を照らし出す光景は言葉では言い表せません。
 完成までに1 年かかりましたが、心癒やされる緑陰に導かれ、令和の「奥の院無漏窟」を感動と感謝の気持ちと共に記録し、後世に残したいとの思いから描きました。


11.鋸山


題名:鋸山
サイズ:71.0×146.0cm
制作年:平成23年(2011)
鋸山美術館蔵
取材場所:JR浜金谷駅前

 横浜の開港、台場の整備、皇居の造営など日本の近代化の礎となる房州石が切り出された山肌はアルプスの山々にはない人工の美しさがあります。
 清々と聳える鋸山はいにしへのロマンに溢れています。
 現在(いま)の鋸山を記録としても描き残したいという気持ちから、さまざまな場所を訪れ写生を試みました。そして浜金谷駅からの眺めが全貌を把握でき、美しく見える場所だと思いました。
 どこまでも青く広い空と少ない羽ばたきで上昇気流に乗り、輪を描きながら自由に舞うトンビ(鳶)は私にとって憧れの象徴でもあります。
 頬に当たる風、鳥の声、自然を取り巻く空気を描けるようになりたいという思いから勉強の気持ちで挑んだ作品です。

第2展示室へ

別館・鋸山資料館

別館・鋸山資料館についてのご案内


詳しくはこちら

About Us

鋸山美術館は2010年3月に金谷美術館としてオープン。
「石と芸術」をテーマに町おこしに取り組む千葉県富津市金谷の「芸術」のシンボルとして皆さまに親しまれてきました。
10周年を機に千葉県の名山、鋸山の名を冠した「鋸山美術館」に名称変更。
これまで以上に地域の芸術文化振興に寄与するよう努めてまいります。

〒299-1861  千葉県富津市金谷2146-1
公益財団法人 鋸山美術館
TEL:0439-69-8111 / FAX:0439-69-8444