「南房総ARTニューウェーブ」出品作家 喜多村紀とは?

喜多村 紀 Osamu Kitamura

喜多村が制作する立体は流木や木片、あるいは金属といった素材をもとに、それらを接合したり、組み合わせたり、絶妙なバランスで配置するなどして、主に牛やロバなどの動物を作り出している。

作家としてのスタート

東京に生まれた喜多村は80年代頃に度々インドを訪れており、そこで得られた経験が作品制作に生かされている。

出品作品について

出品作品の「うさぎうま」は「ロバ」の別名であり、インドでは人々の身近に存在する生き物である。そのロバは流木や削り出したマテバシイなど必要最小限のパーツ(その多くは長い年月、雨風にさらされ海岸に打ち上げられた流木など)に手を加えたもので、そのような素材と加工の組み合わせが、厳しい環境に生きるロバの姿を生き生きと蘇らせている。インドに取材した「インド写生」では灼熱のインドの熱気を赤のアウトラインで強調しており、神聖な牛と人間とが共存する様が描かれている。

幅広い活動の範囲

南房総以外でも東京などで作品を発表しており、精力的な活動を行なっている。