後期/第2展示室
第2展示室フロアガイド

1.秋映

題名:秋映
サイズ:227.3×162.0cm
制作年:平成元年(1989)
取材場所:多摩美術大学付近(東京都八王子市鑓水)
学生時代に夕日を受けて風にたなびきながら金色に輝くススキの街道を壊れかけのバイクに乗り、モティーフ探しによく出掛けました。
強く心に残ったその光景を25歳時に風をテーマに金箔などを使い制作いたしました。
平成元年(1989)卒業制作展に出品した作品です。
2.永劫のかけら

題名:永劫のかけら
サイズ:170.0×227.3cm
制作年:平成3年(1991)
取材場所:様々な博物館 美術館
再興第76 回日本美術院展覧会(院展)に初入選した時の作品です。
小学生の頃から特に戦国時代が好きで、NHK の大河ドラマに夢中でした。
天文12 年九州の種子島に漂着した異国船がきっかけとなり貿易船や宣教師が訪れ、急速に西欧の文明が流れ込んできました。
東京国立博物館などでいろいろな勉強をさせていただき、南蛮銅具足や当時の地球儀や南蛮屏風をモチーフに、ロマン溢れる南蛮文化に思いを馳せました。
3.永劫のかけら赤韋威鎧

題名:永劫のかけら赤韋威鎧
サイズ:146.0×71.0cm
制作年:平成5年(1993)
取材場所:様々な博物館 美術館
第48回春の院展
4.永劫のかけら

題名:永劫のかけら
サイズ:162.0×388.0cm
制作年:昭和64年(1989)
取材場所:博物館等
卒業制作展に出品した作品です。
1935 年に開設された多摩帝国美術学校には特別顧問を務められた歴史画の巨匠であります安田靫彦先生や、教授の新井勝利先生など錚々たる再興日本美術院の先生方がおられましたが、その後、横山大観先生や加山又造先生のような革新の旗手とも言うべき先生方が教授として後進の指導をされました。
” 伝統を尊びつつも斬新な革新を志す” 多摩美術大学の教えです。
甲冑をモティーフにした卒業制作でしたが当時教授であられた松尾敏男先生は、「若い美大生はとかくモダンな画風を追いがちですが、そのような傾向の中で岩波君が武者合戦を描いた作品が強く印象に残っています。」と平成22 年に開催した私の日本橋三越本店での岩波昭彦日本画展の図録にお言葉を寄せてくださいました。
5.曙光

題名:曙光
サイズ:175.0×215.0cm
制作年:平成5年(2023)
取材場所:東京都千代田区 皇居平川門
皇居の竹橋に位置する東京国立近代美術館や日本の名建築として名高いパレスサイドビルの正面に平川橋があり、お濠を渡った先にがっしりとした重厚な平川門があります。
石垣を見るだけで気分が高揚する歴史好きの私です。どうしてもその時の感動が忘れられず、描きたくなり光をテーマに制作いたしました。
皇居東御苑の入口でもあり、野鳥や野草を楽しむ多くの人々が訪れます。
また、パレスサイドビルの屋上にはお昼の時間帯は誰でも入れます。皇居を中心に大手町、銀座、警視庁や国会議事堂を眺望できる絶景スポットです。江戸時代から明治維新を迎え、また戦後経済復興を遂げた日本の現在の姿を屏風に描き残したいと思っています。
とても美しい場所です。是非訪れてみてはいかがでしょうか。
6.揺蕩う

題名:揺蕩う
サイズ:100.0×100.0cm
制作年:令和3年(2023)
取材場所:東京都千代田区 皇居平川濠
「揺蕩う」は皇居北の丸濠端に位置したパレスサイドビル屋上から写生をしました。
豊かな自然が残る皇居に魅かれ、普段からよく写生に訪れています。今まではお濠を水平に見る視点で描くことが多かったのですが、高層ビル屋上庭園から平川濠を俯瞰した時、広大な景色と眩く光る水面に心を奪われました。
形の定まらない水を描くことはとても難しく、なかなか表現できませんが、勉強の気持ちからこの構図に挑戦しました。
7.響

題名:響
サイズ:215.0×175.0cm
制作年:令和4年(2022)
取材場所:東京駅丸の内北口改札広場
現在の東京駅は1914 年開業当時の姿に復元されました。
イタリアのローマ市内にあるパンテオン神殿を連想させるドームがたいへん美しく、見上げると躍動感のある八羽の大鷲のレリーフや干支の彫刻が丸の内駅舎の改札で出迎えてくれます。そして長い歴史を乗り越えてきた先人の方々への感謝の気持ちが溢れます。
広大な空間の窓から降り注ぐ神秘的な光を絵にしたいと思い制作いたしました。
8.響(小下図)

題名:響(小下図)
サイズ:42.0×34.0cm
制作年:令和4年(2022)
取材場所:東京駅丸の内北口改札広場
9.樹映

題名:樹映
サイズ:162.0×162.0cm
制作年:平成22年(2010)
取材場所:東京都千代田区 皇居大手濠
ゆらゆら煌めく大手濠の水面。
30年以上前から皇居のお濠や平川門などの写生を通して光、空気、音、香りなど形のないものの表現をテーマに勉強を続けてきました。今回出品させていただきます「樹映」、「揺蕩う」、「昇」などは私の勤める新聞社から皇居が近いため、数多く描きました。
松尾敏男先生が「本画にするとき、写生をただ写すだけではいけません。空気や音など目にみえないものや、もっと深いものを自然から学びとりなさい」というお言葉を繰り返しおっしゃられていました。日々研鑚を積むことの大切さを痛感しています。
10.樹映(小下図)

題名:樹映(小下図)
サイズ:26.0×26.0cm
制作年:平成20年(2010)
取材場所:東京都千代田区 皇居大手濠
11.冬日

題名:冬日
サイズ:175.0×215.0cm
制作年:平成27年(2015)
取材場所:千葉県佐倉市 八幡神社広場
キーンと耳が痛くなる寒さの中、白々と濃紺の夜が明ける時の張りつめた一瞬一瞬の何と美しいことか。
希望を乗せて輝く旭にしばし魅了され、その美しさを描こうと思いました。
12.冬日(小下図)

題名:冬日
サイズ:27.8×34.4cm
制作年:平成27年(2015)
取材場所:千葉県佐倉市 八幡神社広場
13.マンハッタン

題名:マンハッタン
サイズ:170.0×210.0cm
制作年:平成9年(1997)
取材場所:アメリカ ニューヨーク ハーレム
再興第82回院展
初めて憧れのニューヨークに行った時に取材しました。
怖いもの知らずでハーレムを訪れました。以前はたいへん危険で近付いてはいけないと言われている場所でしたが、1994 年から107 代ニューヨーク市長を務めたルドルフ・ジュリアーニ市長が治安改善に成功し、この頃は以前よりも安全な感じがしました。
とはいえ、私が貧乏青年だったということはひと目で分かったのかもしれませんが……。
14.タイムズ・スクエア

題名:タイムズ・スクエア
サイズ:210.0×170.0cm
制作年:平成10年(1998)
取材場所:アメリカ ニューヨーク タイムズ・スクエア
再興第83回院展
※展示外参考作品

題名:小下図 タイムズ・スクエア
サイズ:25.5×25.5cm
制作年:平成10年(1998)
取材場所:アメリカ ニューヨーク タイムズ・スクエア
※展示外参考作品

題名:小下図 タイムズ・スクエア
サイズ:38.0×18.3m
制作年:平成10年(1998)
取材場所:アメリカ ニューヨーク タイムズ・スクエア
15.映

題名:映
サイズ:72.7×91.0cm
制作年:平成17年(2005)
取材場所:アメリカ ニューヨーク ソーホー マーサー通り
16.永劫のかけら

題名:永劫のかけら
サイズ:181.8×227.3cm
制作年:平成5年(1993)
取材場所:様々な博物館 美術館
再興第78回院展
再興第78 回日本美術院展覧会(院展)に入選した時の作品です。
初入選の作品と同じ南蛮文化へのロマンをテーマにしました。
個性ある作品などは描けるわけもなく、好きなテーマをただ描いているだけでした。
何作か永劫のかけらシリーズが続くと、松尾先生が、「描き慣れた作品はもう描いてはいけません。落選を恐れず、毎回新しいテーマに挑戦しなくてはいけません」とおっしゃられました。
そこで、永劫のかけらシリーズは卒業することとなります。次作からは悩み抜いた末にニューヨークへ旅することになります。
17.永劫のかけら螺鈿紫檀五絃琵琶

題名:永劫のかけら螺鈿紫檀五絃琵琶
サイズ:146.0×71.0cm
制作年:平成7年(1995)
取材場所:様々な博物館 美術館
18.永劫のかけら

題名:永劫のかけら
サイズ:72.7×91.0cm
制作年:平成5年(1993)
取材場所:博物館等
第2回無名会展
19.赤い更紗

題名:赤い更紗
サイズ:116.7×91.0cm
制作年:昭和64年(1989)
取材場所:様々な博物館 美術館
第42回諏訪展
20.昇

題名:昇
サイズ:100.0×100.0cm
制作年:令和4年(2022)
取材場所:東京都千代田区 皇居和田倉橋
形のないモティーフをきちんと描くことはたいへん難しく、日々悪戦苦闘しております。写生を通し目に見えない音や空気などを表現することの大切さを日本美術院の先生方にお教え頂いております。
この度、出品させていただきました「昇」は、美しい木々が印象的で、歩く足元の玉砂利がきしきしと軋む音が清々しい皇居外苑のお濠に架かります和田倉橋と昇る日射しをテーマに描きました。







